簡易型PSG検査
睡眠中の出来事を記録する道具はいろいろ開発されています。スマホのAPPで体の動きや心拍数のデータをもとに睡眠状態を表示するものがあります。
アクチグラフも同じ仕組みで睡眠行動を記録します。有用な検査なのですが、健康保険適応になっていません。同様にいびきの記録も健康保険適応がありません。
健康保険で認められている睡眠呼吸障害の検査器具は動脈血酸素飽和濃度を連続的に記録するパルスオキシメーターのデータと呼吸状態を記録する鼻腔のフローセンサー・データをもとに睡眠呼吸障害の程度を判定しています。
パルスオキシメーターは赤いレーザービームの透過光の色を測定することでヘモグロビンと酸素との結合の割合を見ているのです。
仰向け、左が下、右が下、うつ伏せ、など寝ている間の体の向きも記録してくれるものもあります。
簡易検査は脳波の記録がないために睡眠状態をデータから推定しています。
精密検査との違いは睡眠と呼吸障害の関連を見るにはデータが不十分なことです。
- 脳波の記録がありません。
- 眼球運動の記録がありません。
- 胸腹の運動記録がなく中枢性無呼吸の判定が不十分です。
- 四肢の筋電図記録がありません。
簡易型PSG検査のみでCPAP療法の健康保険適応があると診断されるケースもあります。
無呼吸低呼吸指数(AHI)が40以上であればCPAPは健康保険適応です。
検査スケジュール
4時間以上の記録が望ましいとされています。
検査結果の活用が大事です。睡眠状態を判定し、睡眠ポリグラフ検査の必要性を考慮します。
妥当な治療方法を考える資料になります。