グッドスリープクリニックは、睡眠時呼吸障害のためのクリニックです。 東京都港区芝大門 浜松町 大門 大森
2008年11月 4日
今年4月からメタボリック検診も始まり、食事・生活習慣の見直しに伴って、肥満傾向に悩む方が増えています。特に最近は肥満の低年齢化が進んでいて、私が子供だった頃(30年以上前ですが)の4倍と言われ、小学生ですでに高脂血症または脂肪肝と診断される生徒は、各小学校で30人はいるという深刻な事態になっているようです。
では、そもそも肥満が体にどういう悪影響を与えるかというと、最近の研究によって、脂肪細胞自体がいろいろ体に悪い物質を分泌していることが解ってきました。血圧を上げる物質を分泌し、高血圧を引き起こします。インスリンの働きを阻害する物質を出し、糖尿病を引き起こします。血栓といって、血の塊を作りやすくする物質を分泌して脳梗塞や心筋梗塞を引き起こします。
その他、まだ多くの不都合な物質が脂肪細胞から分泌されるため、脂肪の多い方、つまり肥満の方はこうした病気のリスクが高くなってしまうわけです。ご存じの睡眠時無呼吸症候群や膵炎、各種ガンにもかかりやすいというデータもあります。
肥満の分類法、目安の一つとして、BMI――Body Mass Index(直訳:体質量指数)があります。これは肥満判定の国際規格です。
体重÷身長÷身長で表されます。身長165㎝、体重75㎏の人でやってみましょう。例 75÷1.65÷1.65=27.5
では次に、この人は何㎏が理想なのかというと、次の式が当てはまります。
1999年に日本肥満学会が発表した「東京宣言」では、適正値は22、25~29は肥満度Ⅰ、30~34は肥満度Ⅱ、35以上は肥満度Ⅲ、となっています。
さて、ここで一つ問題があります。このBMI方式は、体重と身長の割合ですので、正確に言えば適正体重か、あるいは過体重か、とうことしかわかりません。
マッチョな筋肉質の男性でも、か弱い女性でも、もし同じ身長なら同じ体重がベスト体重であるということになってしまいます。そこで、体脂肪率という考え方が出てくるわけです。
相撲などのスポーツ選手では体重がたいへん多く、一見太っているように見えますが、多くの場合、体脂肪率は20%前後と低いのです。見た目は脂肪のようですが、実は筋肉が多いのです。こうした過体重は肥満とはいいません。これは筋肉過形成といい、体重は多くても問題はありません。
逆に、適正体重でも、体脂肪率が高いという方もいます。これがいわゆるかくれ肥満と呼ばれているもので、体重はともかく、体脂肪を落とさないと生活習慣病予備軍です。
このように、肥満というのは、体重のみでなく、体内に脂肪が過剰に蓄積した状態を指すのです。
皮下脂肪は皮膚と筋肉の間に挟まっている脂肪で、一度ついたらなかなか取れにくく、脂肪の代謝は不活発であるという特徴があります。貯金に例えると定期預金です。女性ホルモンはこの皮下脂肪を溜める働きがありますので、皮下脂肪型肥満は女性に多いのです。
それに対し、内臓脂肪とは、内臓の中の肝臓や腸などについた脂肪組織ですが、働きが活発で、溜めやすい代わりに取れやすい脂肪です。貯金に例えれば出し入れ簡単な普通預金です。男性ホルモンは筋肉を増加させる働きがあって、体を動かす筋肉のエネルギーとして、取り出しにくい皮下脂肪よりも、まずは取り出しやすい内臓脂肪を使います。ですから、筋肉の量が女性よりも多い男性は、女性よりも内臓に脂肪を溜めやすいものの、運動によって脂肪を減らすことが充分可能です。
次号に続きます。
投稿者: 看護師
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